福島の原発事故を思うと、なぜかシャガールの《私と村》を思い出します。
シャガール《私と村》 |
福島で酪農が盛んだからでしょうか。
それとも、シャガールの故郷ベラルーシがチェルノブイリの被災地でもあるからでしょうか。
(シャガールはチェルノブイリ原発事故の1年前に亡くなったので、郷土が放射能で汚染されたことを知らずにこの世を去りました。)
シャガールが故郷への思いを描いたこの絵の情景と、日本の原発被災地がオーバーラップするのです。
どちらも、のどかで豊饒な土地。
牧歌的な風景が広がる美しい大地が、人間の愚かさ、傲慢さ、慢心が招いた事故によって、とてつもなく汚染されてしまい、多くの人々が愛する故郷を追われました。
人間がみずからの手で生みだした原発。
原発に絡むさまざまな利権、強欲、搾取、お役所仕事、麻薬中毒のような交付金・補助金依存。
それらによって、国土が汚され、水や空気や食物が汚染され、人々の命や健康が脅かされ、家族が引き裂かれ、ささやかな幸せが奪われてしまった……。
これ以上の愚行は何としても食い止めないと、この時代にこの国に生きている意味がないように思うのです。
* * * * *
……それにしても、世の中、殺伐としてきました。
夢ねこのまわりでも、盗難や犯罪が増えているように思います。
(夢ねこも最近被害にあいました。くれぐれも気をつけてください。)
集団ストレスやヒストリーも蔓延しています。
大好きなこの国がどうなってしまうのかと思うと、やりきれないのですが。
たまには音楽や絵画で心を癒さないと心身のバランスがとれないので、今夜はショパンの別れのワルツを。
http://www.youtube.com/watch?v=KSmo9w-MCP0
シャガールの絵にぴったりの曲です。
聴いていて思い出したのですが、この曲は、90年代初めにリリースされた元祖3Dゲーム『Alone in the Dark』のエンディングにも使われていました。
http://www.youtube.com/watch?v=K56mD0MPlhY&feature=related
あれから20年近く経ったのかあ。
不朽の名作ともいえるPCゲームで、病みつきになったものです。
今見ると、動きがぎこちなくて画像も粗いですが、フランス人好みのダークなユーモアがそこはかとなく漂っていて、懐かしい。