2011年8月27日土曜日

東博常設展 ~絵画~


吉田博《精華》(1909)

風景画家の吉田博が描いた神話的な油彩画。
男たちを獣に変えたというギリシャ神話の魔女メディア、あるいは泉鏡花の『高野聖』を思わせる作品だ。



満谷国四郎《二階》(1910)


背景の木々のタッチがセザンヌっぽい。
夏の午後のけだるい光が日本女性の愁いをおびた表情を引き立てている。



今村紫紅

夭折した今村紫紅の絵。
日本画なのに、スーラの点描画のような筆致なのが当時としては斬新だった。


河鍋暁斎《地獄極楽図》
                  
鬼才・暁斎の《地獄極楽図》。



亡者の生前の悪行が鏡に映し出される
                                    


それでも中には極楽へと引き上げられる亡者もいて、救いも用意されている。
                              
    
ちなみに、今期の国宝展示は《一遍上人絵伝》でした。