2011年8月27日土曜日

東博表慶館

表慶館内部。ここは建物自体が芸術品。
                    


明治42年築の外観


アールヌーヴォー様式を取り入れた優美な階段
 

ここはアジアンギャラリーになっていて、信じられないくらいガラガラ。
ほとんど二人占め状態だった。
(というか、全体的に東京から人がいなくなっているように思うのは、気のせいだろうか……。)


ガネーシャ(カンボジア・アンコール時代)がお出迎え

    
ナーガ上の仏坐像(カンボジア、アンコール・トム)

釈迦が悟りを開いた後、瞑想をしていると、嵐が起きた。そこへ「ムチャリンダ」という竜王があらわれて、自分の体を釈迦に巻きつけて、釈迦を七日間、風雨から守り続けたという伝説を図像化したもの。
ベルトルッチの映画『リトル・ブッダ』にもそんな場面があったような記憶が……。



交脚菩薩像(クシャン朝、パキスタン)

彫りの深い、端正な顔立ちの典型的なガンダーラ仏像。
未来仏である弥勒菩薩は、キリストやミトラ神とも同一視される興味深い存在だ。



如来坐像(パキスタン、クシャン朝)
                                   
ギリシア彫刻の影響を受けたガンダーラ仏だが、ギリシア的な筋肉質で肉感的な表現は削ぎ落とされ、禁欲的で深い精神性をたたえた造形となっている。




加彩女子俑(前漢)
                                 
細身の女性像。
唐時代には豊満な女性が美人とされたけれど、漢代以前は西施や貂蝉など、細身で撫で肩の女性が美人だった。
現在の美意識と似ていたのかもしれない。